10日、日本最大のサラブレッド市場「セレクトセール」(主催・JRHA日本競走馬協会)で、1歳馬のセールが行われている。
上場番号53、ディープインパクト産駒の牡馬「サミターの2016」が2億5000万円で落札された。1億円からのスタートだった。2億円を超えたあとも活発に競られ、(株)ダノックスが2億5000万円で落札した。
本馬の母は愛1000ギニー(愛G1)、ガーデンシティS(米G1)など英愛米で重賞3勝を挙げた活躍馬。
【上場No.53】2億5000万円
— POG Again (@PogAgain) 2017年7月10日
◆サミターの2016(牡、鹿毛)
父:ディープインパクト
母:サミター
母父:ロックオブジブラルタル
販売者:ノーザンファーム
落札者:(株)ダノックス pic.twitter.com/xNWDB2FxRi
父は種牡馬界の不動のエース。父サンデーサイレンスに劣らぬ傑出した能力を持ち、2012年以降リーディングサイアーの座にある。「13年連続」という父の記録に迫ることは確実だろう。ワンランク上の瞬発力を武器とし、JRAのGⅠ勝利数は7世代で「39」という驚異的な数字。また、海外でも仏1000ギニーをはじめG1を7勝しており、能力は優に国際レベルに達している。
母は愛1000ギニー(G1・芝8ハロン)、ガーデンシティS(米G1・芝9ハロン)、アルバニーS(英G3・芝6ハロン)を勝つなど欧米を股に掛けて活躍した。ダンジグ3×4という硬質なクロスのほか、ミスタープロスペクター、ブラッシンググルームといった母方に入って成功している名血を抱えているので、サンデー系の種牡馬を相手にした場合、いかにも成功しそうな繁殖牝馬だ。
母の父は現役時代に「ザ・ロック」の愛称で親しまれ、ヨーロッパのマイル戦線を中心にG1を7連勝(当時の世界新記録)するという偉業を成し遂げた名馬。デインヒル系で前向きな気性と手堅いスピードを伝えるが、やや一本調子でパワー過多なところが見られるため、日本での種牡馬成績はさほど目立つものではなかった。母の父としてはディープインパクトとの間にミッキーアイルを出した。