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指名馬情報:牡馬第9位【画像有り】

牡馬第9位:フラットレー

サンスポ

 中央競馬の一年を締めくくるのは、今年GIに昇格したホープフルステークス(28日、中山、芝2000メートル)。昨年、レイデオロでこのレースを制した美浦・藤沢和雄厩舎は、今年も有力馬フラットレー(牡)を送り込む。25日は美浦Wコースで3頭併せの追い切りを消化。僚馬2頭と併入し、動きは上々で堂々の『A』評価だ。名門厩舎が初代王者を狙う。

 

 偉大な厩舎の先輩に続け-。アイビーS5着からの巻き返しを図るフラットレーが、ダービー馬レイデオロと同じ道を歩もうとしている。

 「直線は2頭の外に併せて動きは良かった。前回は休み明けで間隔もあいていたし、馬場も(不良で)悪かったからね。中間の調整はうまくいっている」

 見届けた藤沢和調教師は合格点を与えた最終追い。木幡育騎手(実戦はルメール騎手)を背に、美浦Wコースで僚馬キングオブアームズ、キングドラゴン(ともに500万下)を前に置いてスタートした。直線は進路を2頭の外に持ち出してグイグイと末脚を伸ばし、4ハロン53秒9-39秒7-12秒8。馬なりながらしっかりと併入に持ち込んだ。

 札幌の新馬戦(芝1800メートル)を余力残しで快勝したが、前走のアイビーSは不良馬場。持ち味の瞬発力をそがれての5着も度外視できる。中山は今回が初めてだが、父が有馬記念勝ち馬のハーツクライで、半姉バウンスシャッセは中山で重賞を2勝。血統的にはむしろ歓迎だ。

 さらに、鞍上のルメール騎手は今年のJRAリーディングが確定。藤沢和厩舎とのコンビで挙げたダービー、オークスなどを含め、武豊騎手(2003、04、05年の3度達成)以来となる年間200勝にもあと1勝としている。昨年のレイデオロも、相棒はこの男だった。心強い存在だ。

 「2歳馬の中山2000メートルだと、みんな強引な競馬はしてこないだろう。相手は強いけど、今回は馬場も良さそうだしね。連覇? 意識していますよ」

 藤沢和師も、レースのイメージはできている。目指すは連覇、GI昇格後の初代王者、そして、ダービー連覇へ-。名将は、今年最後のGI奪取に全力を傾ける。 

 

スポーツ報知

 

◆ホープフルS追い切り(25日、美浦トレセン)

 新設G1のホープフルSに出走するフラットレーが25日、美浦・Wコースで追い切りを行い、古馬2頭を相手に余裕の併入を果たした。現場で取材した川上大志記者が、5着に敗れた前走のアイビーSから巻き返す可能性を探った。

 

 

 フラットレーの追い切り後、藤沢和調教師を直撃した。その時の表情と言葉から、期待の大きさが手に取るように伝わってきた。「(連覇は)もちろん意識していますよ」。G2だった昨年の覇者で日本ダービーを制したレイデオロを引き合いに出し、力強くうなずいた。

 そう思えるだけの最終追い切りだった。美浦のWコースで5ハロンからキングオブアームズ(4歳500万)を4馬身、キングドラゴン(4歳500万)を2馬身、ともに追走。直線で一番外へ出し、71秒3―13秒2で併入に持ち込んだ。馬なりだったが、藤沢和師は「手応えに余裕があったね」とニヤッと笑った。

 前走のアイビーSで5着。1番人気を裏切ったが、実は蹄の状態が芳しくなく、乗り出しが遅れた。「前走よりはじっくり調整できているし、上向いていると思う」。帰厩日が前走はレースの28日前だったが、今回は34日前。腰を据えた調整ができている。

 半姉バウンスシャッセは14年フラワーC、15年中山牝馬Sと中山で重賞2勝。「新馬戦(1着)の勝ち方を見ても能力は確かな馬。2歳のこの時期の2000メートルなら立ち回りひとつ。今の中山の馬場もいい」と藤沢和師が期待を込めた。調整の順調ぶりが明らかに良化した今回は、巻き返しはあるとみる。

 

日刊スポーツ

 

<ホープフルS:追い切り>

 今年からG1に昇格した2歳戦のホープフルS(芝2000メートル、28日=中山)に出走するフラットレー(牡、藤沢和)が25日、美浦ウッドコースで軽快な動きを見せた。連覇を狙う藤沢和師、JRA年間200勝に王手をかけているルメール騎手の最強タッグで初代チャンピオン襲名を狙う。

 本番のイメージをインプットした。木幡育騎手(レースはルメール騎手)を背にしたフラットレーは、キングオブアームズ、キングドラゴン(ともに古馬500万)を前に見て、美浦ウッドの5ハロンからスタート。4コーナー手前でいったん内に潜りかけ、直後に外に切り返す。全くの馬なりのまま並び掛け、いつでもかわせる勢いでフィニッシュした。時計は5ハロン71秒3-13秒2と平凡ながら、折り合い、直線の伸びやかな動きともに合格点だ。

 藤沢和師は「いい動きだったね。前走は夏の北海道以来だったのと、馬場が悪かったから。今回はうまく調整できた。前走よりいい」と状態面に太鼓判。そして「2歳の2000メートルならそれほど強引な競馬にはならないだろう。器用なところがあるし、中山も大丈夫」と続けた。G1とはいえ、この時期の中距離戦ならスローは必至。だんご状態で進み、4コーナーで外に持ち出し、短い直線で鋭く差さなければならない。シミュレーションは完了した。

 ルメール騎手は先週までに199勝を挙げ、05年の武豊騎手以来、史上2人目(延べ4人目)の年間200勝に王手をかけている。藤沢和師とのタッグは強力で、昨年のこのレースをレイデオロで勝ち、今年のダービーも制した。他にも昨年の阪神JFを勝ったソウルスターリングでオークスを制すなど、今や競馬界屈指の関係性だ。「連覇は意識しています」と師。有馬記念で有終の美を飾ったキタサンブラック同様、17年を彩った両者が大トリの大役もきっちり務め上げる。

 

デイリー

 

 「ホープフルS・G1」(28日、中山)

 有馬記念はキタサンブラックの逃げ切りで幕を閉じたが、今年は28日がラスト開催。G1に格上げされた2歳戦が行われる。昨年は、その後ダービー馬となったレイデオロが勝利。連覇を狙う藤沢和厩舎は、鞍上にルメールを配してフラットレーを送り出す。

 藤沢和厩舎の連覇に向けて期待が広がる動きを披露した。巻き返しを期すフラットレーの最終リハは美浦Wで3頭併せ。キングオブアームズ(4歳500万下)が先行してキングドラゴン(4歳500万下)が追走。その2馬身ほど後ろでフラットレーはピタリと折り合って直線へ。

 最内から脚を伸ばすのがいつものパターンだが、この日はひと呼吸待って外へ。一瞬前との差は広がるも来春に期待を寄せる期待馬はものが違う。じわりじわりと前との差を詰め、残り1F付近から急加速して、最後はほぼ馬体を並べてフィニッシュ。タイムは4F54秒2-39秒7-12秒9。

 2カ月ぶりの実戦だった前走のアイビーS(5着)では期待を裏切ったが「この前は休み明けで馬場も悪かった」と藤沢和師。抜群のデモンストレーションを目の当たりにして「前走とは全然違う。順調に来ているし、明らかに上積みはある」と胸を張った。

 昨年は同厩舎のレイデオロがV。ダービー制覇で同世代の頂点に立った。「連覇は意識しているよ。この馬は操縦性がいい馬でクラシックを意識している」と、寄せる期待は大きい。

 鞍上のルメールは今年199勝を挙げ、外国人騎手として初の全国リーディングが確定。同厩舎とのコンビでは34勝を挙げており「今年はルメールにいい思いをさせてもらった」と、名伯楽の信頼は絶大。最強コンビが今年最後のG1でも大暴れして、一年を締める。

 

◆【ホープフルS】フラットレー、初代王者へ万全

 今年の中央競馬を締めくくる、今年からG1に昇格した「第34回ホープフルS」の追い切りが25日、美浦トレセンで行われた。東の名門・藤沢和雄師(66)が送り込むフラットレーはWコース3頭併せで軽快な動きを披露。昨年、ここを制してダービー馬へと出世した厩舎の先輩レイデオロに続くか。

 フラットレーは木幡育(レースはルメール)を背にWコース3頭併せの最終仕上げ。キングオブアームズ(4歳500万)、キングドラゴン(4歳500万)の最後方をゆったり追走からスタート。直線入り口で進路を外へ。この時点で前2頭からは3馬身ほど離されていたが、軽くGOサインを送られただけでスイスイと脚を伸ばして併入でフィニッシュ。前夜の雨で十分に水分を含んだ馬場だったが、5F71秒3〜1F13秒2と上々の時計。馬なりでも外を回して、しっかりと負荷を掛けられた。

 見守った藤沢和師は「外に出す形になったけど、動きは良かった」とにこやかな表情。前走・アイビーSは単勝1・8倍と断然の1番人気に支持されながら直線伸びを欠き5着。「休養明けも響いたが、馬場が悪くて(不良)過酷な状態だった。今回はうまく調整できているし、前走より状態は良さそう」と巻き返しに期待を込めた。

 藤沢和厩舎とルメールのコンビは、今年オークス(ソウルスターリング)、ダービー(レイデオロ)とG12勝。JRA通算では182戦59勝、2着33回で勝率32・4%、連対率50・5%のハイアベレージを叩き出している。そのルメールは24日終了時点で199勝を挙げて外国人ジョッキー初の年間最多勝を確定。2週前追い(13日)に騎乗したルメールは「パワーアップしている」と成長に太鼓判。“最強タッグ”でJRA・G1を締めくくる構えだ。

 タレントぞろいの藤沢和厩舎の中でも、デビュー前から抜群の評判を得ていたフラットレー。中山は未経験だが「器用な馬だし、(小回りの)札幌でも走っている馬。うまく立ち回ってくれれば」とトレーナーは鞍上の腕に託す。

 今年からG1に昇格したホープフルS。近年では厩舎の先輩レイデオロのほかにロジユニヴァース、ワンアンドオンリーがここを制してダービー馬の座に就いた出世レース。ここを勝てば文字通り「希望に満ちた」将来が待ち構えている。

 

スポニチ