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指名馬情報:牡馬第9位

牡馬第9位:フラットレー

サンスポ

 名伯楽が連覇へ自信を見せている。28日に中山競馬場で行われる今年GIに昇格した「第34回ホープフルS」(芝2000メートル)に、藤沢和雄調教師(66)=美浦=が厩舎ゆかりの良血馬フラットレーで挑む。GIIだった昨年はレイデオロで制覇。ジョッキーも同じクリストフ・ルメール(38)=栗東・フリー=の“黄金タッグ”で、’17JRAラストGIを勝ちにいく。

 

--フラットレーは8月の札幌1800メートル戦でデビューV。後方一気の強い競馬だった

 藤沢和雄調教師「牧場でも評判になっていたし、いい内容だったね。素晴らしい馬だよ」

 --重賞3勝(フラワーC、中山牝馬S、愛知杯)をあげた半姉バウンスシャッセ(父ゼンノロブロイ)を筆頭に、同厩の兄姉4頭は計18勝をあげる活躍

 「みんな前向きなのがいいところだけど、ホーカーテンペストやムーンクエイクはガンガン行きたがって(苦笑)。この馬はコントロールが利くのがいいよね」

 --前走のアイビーSは1番人気に推されたが5着

 「不良馬場だったし、前の馬がフラフラしていたのに気をつかって、キャリアの浅さを出してしまった。それによく“けいこよりも1回の実戦”と言うけど、休み明けで調整も難しくて最後にバテてしまった。(ひと叩きされた)今回はこの前より順調にきているし、元気もいいですよ」

 --25日はWコースで古馬2頭を追いかけて大外から併入した

 「余裕があったし、すごくいい動きだったね。(前夜の)雨で馬場に湿り気があったのもよかったね。これで中山の馬場もちょうどよくなると思う」

 --前2走から1F延びる2000メートル、舞台も中山に替わる

 「ハーツクライの子供だから、2000メートルは余計にいいんじゃないかな。2歳同士だからそれほど強引なレースにはならないと思うけど、(中山は)ハンドルが利いて器用でなければ大変。昨年のレイデオロもだいぶこたえた感じだったからね。ただ、(小回りの)札幌で強い競馬をしているし、自在に運べるから大丈夫だと思う」

 --ルメール騎手とのコンビでは今年、レイデオロでダービー、ソウルスターリングでオークスを勝った

 「何回も助けてもらっているし、いい思いをさせてもらった。最後も頑張りたいね」

 --そのルメール騎手は先週までJRA年間199勝をあげ、武豊騎手しかマークしていない200勝(03年204、04年211、05年212)に“あと1”と迫っている

 「28日はウチの厩舎でフラットレーのほかにキングドラゴン(7R)もいるから。何とか達成してほしいね」

 --条件はそろって、ホープフルS連覇は目前

 「もちろん、意識していますよ(笑)。ウチには(札幌2歳S2着の)ファストアプローチや、(2戦2勝の)オブセッションがいるけど、この馬も来年のクラシックで期待している。良馬場なら前走のようなことはないはず。相手はすごいけど、もしかしたらと思っていますよ」

 ■藤沢和調教師&ルメール騎手の黄金コンビは、JRAで通算59勝をあげている。特に今年の勢いはすさまじく、【34・21・11・37】で勝率33・0%/連対率53・4%/複勝率64・1%。厩舎の重賞6勝はすべてルメールによるものだ。さらにフラットレー、レイデオロを所有している(有)キャロットファームに限定すると【9・5・1・4】で、連対率は73・7%まで跳ね上がる(数字は25日現在)。

 ■藤沢和雄(ふじさわ・かずお) 1951年9月22日生まれの66歳。北海道出身。87年に調教師免許を取得し、翌年に開業。93年マイルCS(シンコウラブリイ)でGI初制覇。これまでにJRA賞(最多勝利調教師)を12回獲得し、今年は日本ダービー(レイデオロ)、オークス(ソウルスターリング)とクラシック2勝をマーク。重賞104勝(うちGI26勝)を含むJRA通算1381勝をあげている(25日現在)。