POG Again

POG歴約20年

指名馬情報:牝馬第5位

牝馬第5位:ヒメノカリス

f:id:ClaudioSuarez:20191203022754j:plain

厩舎ゆかりの血統、ソプラドールが鮫島克駿騎手でデビュー/関西馬メイクデビュー情報

【11月30日(土) 阪神芝1600m】

◆ヒメノカリス(牝、父ディープインパクト、母ドバイマジェスティ、栗東・池江泰寿厩舎)

 全兄は同厩舎で管理され、皐月賞、大阪杯のG1を2勝しているアルアイン。個人的な印象としては、性別の違いもあってか、馬体などは違うタイプ。ただ、その分、軽快さがあって、スピード能力が高そうな印象を受ける。

 11月20日のCWではレースで騎乗予定の川田将雅騎手が跨って、古馬3勝クラスを追いかける併せ馬。4馬身ほど後ろを追走していたが、4コーナーから最後の直線へ向くあたりではすでに射程に入れる形。ラスト1F標識手前であっさりと追いつくと突き放しそうな手応えだったが、躓いたこともあって、1馬身ほど抜けたところで無理をしなかった。それでも相手が来れば来るほど伸びようとしている感じだったし、勝負根性もなかなか。これに力感が出てくれば、鬼に金棒といったところだが、現状で新馬勝ちのレベルを優に超えている。

 

f:id:ClaudioSuarez:20191203022813j:plain

期待馬が揃った中山芝2000mは注目の一戦!
年末最後の中山、阪神開催が開幕。有力厩舎が期待馬を送り込む中山芝2000mは注目の一戦だ。

◆阪神芝1600m

ヒメノカリス(牝、ディープインパクト×ドバイマジェスティ、栗東・池江厩舎)
全兄アルアイン(G1を2勝)。CWで終い気合を入れる程度に5F67秒台、1F12秒台前半。古馬3勝クラスの馬を追走し、最後は先着している。2週連続で終い12秒前後の時計を出しており、いい感じでデビューを迎えられそうだ。鞍上は川田騎手。

 

 

f:id:ClaudioSuarez:20191203022836j:plain

再び主役候補(栗東)

 ここで少しだけPOG情報。池江厩舎で来週の阪神芝マイルでデビュー予定のヒメカリス(牝、父ディープインパクト、母ドバイマジェスティ)について、池江調教師にも今週、話を聞きました。その第一声は「動きがいいですね」と実に歯切れのいいモノ。厩舎でG12勝を挙げるアルアインの全妹ですが、「410キロぐらいでお兄さんとは全然タイプが違うけど、気のいい馬で動けています。楽しみです」とかなりの好感触。やはり、評価は高そうです。

 

f:id:ClaudioSuarez:20191203022900j:plain

「クラシックに乗せたい」
池江厩舎が絶大な期待を寄せるヒメノカリス

厳選!2歳馬情報局(2019年版)
第27回:ヒメノカリス

 有望な牝馬が数多く登場している今年の2歳戦線。GIIIアルテミスS(東京・芝1600m)を圧勝したリアアメリアをはじめ、GIII新潟2歳S(新潟・芝1600m)を制したウーマンズハート、新馬、1勝クラスと連勝を飾ったアヌラーダプラなど、今後が楽しみな逸材がズラリとそろう。

 そんななか、これまた前評判の高い2歳牝馬がまもなくデビューを迎えようとしている。栗東トレセンの池江泰寿厩舎に所属するヒメノカリス(牝2歳/父ディープインパクト)である。

 同馬の兄は、同じ厩舎に所属するアルアイン(牡5歳/父ディープインパクト)。2016年の秋にデビューすると、新馬、500万下(現1勝クラス)特別と連勝し、続くGIIIシンザン記念(京都・芝1600m)こそ6着に沈むも、その後に挑んだGIII毎日杯(阪神・芝1800m)を勝って、重賞ホルダーとなった。

 さらに、その勢いに乗って3歳クラシック初戦のGI皐月賞(中山・芝2000m)で戴冠を果たした。距離延長を不安視されて9番人気と伏兵扱いだったが、先行策からしぶとく伸びて、強豪ライバルたちを一蹴。GIタイトルを手にした。

 以降、GI、重賞戦線で奮闘。勝ち星には恵まれなかったものの、常に安定した走りを見せて、掲示板(5着以内)を外すことは少なかった。4歳時にも、GI大阪杯(阪神・芝2000m)や、GIマイルCS(京都・芝1600m)で3着と健闘している。

 そして、5歳となった今年、大阪杯で2度目のGI制覇を遂げた。この時も、9番人気の低評価を覆しての激走だった。

 そんなGI2勝の兄を持つヒメノカリス。母ドバイマジェスティもアメリカのGI馬という良血ゆえ、管理する池江厩舎での評価も相当高い。その様子を関西競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「ヒメノカリスについて、池江調教師は『さすがGIホースの妹といった雰囲気がある』と話しています。調教でもいい動きを見せていますし、『スピードもありそう』とのこと。非常に楽しみにしている存在であることが、池江調教師の言葉の端々から伝わってきて、『クラシックに乗せたい』とのコメントも聞かれました」

 何頭ものGI馬を育ててきた名トレーナーの言葉だけに、ヒメノカリスへの期待は一段と高まる。

 加えて、池江調教師は兄アルアインと比較しつつ、ヒメノカリスの特徴についても触れている。前出のトラックマンが続ける。

「ヒメノカリスの馬体重は410㎏とかなり小柄で、『(500㎏を超える大型馬の)兄とは体型が違う』と池江調教師。それでも、調教では騎乗者が持っていかれそうになるくらいの前進気勢で、『すごく気のいいタイプ』とのこと。調教のタイム、動きともに、ここまでいい形で来ているので、デビューへの態勢は万全と言えるでしょう」

 デビュー戦の予定は、11月30日の2歳新馬(阪神・芝1600m)。鞍上は、川田将雅騎手が務めるようだ。

 アルアインを手掛けるスタッフが、確かな手応えを得ている妹ヒメノカリス。初陣から、評判どおりの走りを見せてくれるのか、注目である。