POG Again

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富と快楽と冒険を求めた夢想家

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ペールギュント

父 サンデーサイレンス、母ツィンクルブライド、母の父 Lyphard

生産者:ノーザンファーム 馬主:サンデーレーシング 厩舎:栗 橋口弘次郎 2002/4/13

馬名の意味・由来:歌劇のタイトル名で、原作はイプセン作の戯曲。ペールギュントは物語の主人公の名前で、花嫁を奪って逃げる場面があることから、母の名前を意識して命名された。また、グリーグ作曲の「ペールギュント」組曲は特に有名。

 

ツィンクルブライドは米国からの持込馬で、中央2勝。1994年の桜花賞では12番人気に過ぎなかったが、直線で最内を突いて抜け出したものの、オグリローマンの追撃にハナ差屈して2着だった。繁殖牝馬としてはペールギュントのほかに500万条件の身で菊花賞に出走し、6着に健闘したステイヤー・フェリシタル、逆にスプリンターだったビンチェロなどを出している。祖母*デビルズブライドは米GIIIの勝ち馬で、繁殖牝馬として輸入され、持込馬ツィンクルブライドのほかオープン馬アイアンリアリティなどを出したが、死産や早世が重なり4頭の産駒しか残すことができなかった。

デビュー戦アドマイヤフジの3着に敗れたが、2戦目で難なく勝ち上がると、続くデイリー杯2歳Sでは休み明けにもかかわらず豪快な差し脚を見せ、重賞初勝利を飾った。東京スポーツ杯2歳S朝日杯FSは人気で取りこぼしたが、シンザン記念で早くも重賞2勝目。クラシック候補として名乗りをあげたが、距離の不安もあり、本番は好結果を残すことはできなかった。その後はマイル~中距離のオープン・GIII競走でたまに着を拾うというレースが続いたが、何より周囲を驚かせたのは5歳時の高松宮記念。それまでスプリント戦に出走したことはなく、当然ここは用なしと単勝100倍超の13番人気に過ぎなかったが、大外からしぶとく伸びて2着を確保。波乱の立役者となった。このままスプリント界の遅れてきた新星として活躍するかと思われたが、結局その後はオープンを1勝しただけに終わり、かつての輝きを取り戻すことはなかった。