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ディープインパクト初年度産駒の初G1勝ち

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マルセリーナ

父 ディープインパクト、母マルバイユ、母の父 Marju

生産者:社台ファーム 馬主:社台レースホース 厩舎:栗 松田博資 2008/2/17

馬名の意味・由来:Marcellinaは女性の名前。母 Marbyeと韻を踏んで名付けたのだろうか。ちなみに仏ドーヴィル競馬場の芝マイルG1アスタルテ賞(Prix d'Astarte)を制した母は、その父 Marjuと母 Hambyeを合わせた命名。名前の最後の-naは「かわいい、小さい」を意味する指小辞、間の-lli-は多分「息子、分家」の指小辞で、マルセリーナはもともと古代ローマの人名 Marcusから分岐した名。語源はMars(ローマの軍神)であり、勇ましく男勝りに違いない。

 

2歳当初は夏競馬でのデビューを目標としていたが、札幌競馬場での調教中に両膝に外傷を負ったため、デビュー戦が2010年12月11日まで遅れた。そのデビュー戦では阪神芝1600mの新馬戦に安藤勝己を背に出走し、単勝1.4倍の1番人気に応えて勝利した。

明け3歳になって1戦1勝の身ながら年明けの混合戦第45回日刊スポシンザン記念に出走し、レッドデイヴィスオルフェーヴルの3着と牝馬では最先着となる好走となった。続いて出走した2月5日のエルフィンステークスでは2番人気に推されると、1番人気のノーブルジュエリーを差し切って勝利した。レース後陣営は、デビューから続けて馬体重が減少していることを理由に桜花賞までの期間を調整に当てることを決めた。

当初、2011年のクラシック戦線は前年の阪神ジュベナイルフィリーズと同年のチューリップ賞を制した同厩のレーヴディソールが本命と評価されていたが、骨折のため桜花賞への出走が不可能となり、混戦模様となった。迎えた4月10日の第71回桜花賞ではホエールキャプチャに次ぐ単勝3.8倍の2番人気に推される。レースは序盤に外側の馬に寄られ上手く位置取りが出来ず、安藤勝己騎手にとっても想定外のレースとなった。結果4コーナーまで後方の内閉じ込められる事となり、レース後「自分のミスだったが馬の力で勝てた」と安藤が言うくらい、後方からの競馬となった。直線はスペースを探しながら少しずつ外へ進路を取り、わずかなスペースを見つけて狭い進路を割って一気に突き抜け、逃げるフォーエバーマークを捉え、ホエールキャプチャに3/4馬身差をつけて優勝した。

第72回優駿牝馬では1番人気に推され、レースではいつもどおり後方で待機し直線で大外から追い上げてきたが、結果的に追い込み不発でエリンコートの4着に終わった。ホエールキャプチャも真ん中から勢い良く追い込むが、ピュアブリーゼを捉えることが出来ず3着。結果7番人気、8番人気の伏兵ワンツーとなった。レース後、安藤勝己騎手は「今日は馬場もあったと思います。スタートの反応ももうひとつで、最後も長い脚を使っていませんでした。カーッといった訳でもなく道中もスムーズで、内がゴチャついているので外に出したところまでは良かったんですが、その後はサッと一瞬脚を使って終わってしまいました。最後まで伸びて負けたなら納得出来るけど…」と淡々と語った。

秋は第29回関西TVローズSから始動。福永祐一と新たにコンビを組んだが折り合いを欠いて6着。第16回秋華賞では後方で脚を溜めたが直線で伸びず7着に終わった。同レース終了後の10月20日、調教師の松田博資はクリストフ・ルメールとの新コンビでマイルチャンピオンシップに向かうことを表明したが、クリストフ・ルメールはサプレザに騎乗することから、10月27日には安藤勝己との再コンビでマイルチャンピオンシップに向かうことが社台サラブレッドクラブのホームページで発表された。その後第28回マイルチャンピオンS、次走の第6回阪神カップともに後方から追い上げるが、それぞれ6着、4着に終わった。

 


2011 桜花賞