セレクトセール2017にて、ビッシュの弟が1億3500万円で落札
10日、日本最大のサラブレッド市場「セレクトセール」(主催・JRHA日本競走馬協会)で、1歳馬のセールが行われている。
上場番号61、ハーツクライ産駒の牡馬「バランセラの2016」が1億3500万円で落札された。
本馬の姉ビッシュは紫苑S(G3)の優勝馬。
“ホウオウ”の冠名をつける小笹芳央氏は1億4580万円(税込み)で落札し、“非ディープ”の1億円超えを購買。「バランセラは馬体、顔つき、筋肉の付き方にほれ込みました。ハーツ産駒の切れ味に期待します。大きいレースを狙いたいですね。」と同オーナー。美浦の奥村武厩舎に入厩が決まっている。
【上場No.61】1億3500万円
— POG Again (@PogAgain) 2017年7月10日
◆バランセラの2016(牡、鹿毛)
父:ハーツクライ
母:バランセラ
母父:Acatenango
販売者:(有)ノーザンレーシング pic.twitter.com/9ZHdiu5xHi
父は有馬記念(GI)、ドバイシーマクラシック(首G1・芝2400m)などを制した名馬。種牡馬としても成功し、2014年にIFHA(国際競馬統括機関連盟)から130ポンドの評価が与えられ、年間世界一の座についたジャスタウェイ(天皇賞・秋、安田記念)をはじめ、ワンアンドオンリー(日本ダービー)、ヌーヴォレコルト(オークス)などを出している。芝中長距離に強い。
母は仏国産馬で、重賞は勝てなかったものの、北米のG1で2着3回という成績を残した芝中距離馬だった。その半兄アラームコールはフランスから中山グランドジャンプ(J・GI)に挑んで6着に敗れた。「アカテナンゴ×ベーリング×テニソン」という配合で、スピードや切れ味よりもスタミナと底力に特長がある。ディープインパクトとの間に誕生したビッシュは紫苑S(GⅢ)の勝ち馬。
母の父は現役時代、7つのG1を含めて重賞を14勝し、3年連続で西ドイツの年度代表馬に輝いた歴史的名馬。引退後は独リーディングサイアーの座を5回獲得し、ジャパンC(GI)を勝ったランドをはじめ多くの名馬を生み出した。同じドイツ血統のMonsunに比べるとスピードがあり、堅い馬場への適性もある。母の父としてはワールドエース(マイラーズC)が出世頭。