POG Again

POG歴約20年

指名馬情報:牡馬第4位

f:id:ClaudioSuarez:20170715104159j:plain

牡馬第4位:ヘンリーバローズ
「この前、ゲート練習に行った時、角居キュウ舎の馬と一緒に(ゲートを)出ることになって。ウチのもいい感じに出て、スピードに乗って行けたと思うんですよね。で、向正面の出口が近づいてきたので“もういいかな”と思ってたら、向こうの人が“ここからもう少し行ってもいいですかね?”って。そこからグーンと加速していって、あっという間に(姿が)小さくなりました。あれはショックでしたね。“あそこからまだ伸びるんかい!!”って。やっぱり角居キュウ舎の馬って、こういうのばっかりなのかな」

 その馬こそが、日曜(16日)の中京芝2000メートル新馬戦に出走予定のヘンリーバローズ(牡=父ディープインパクト、母シルヴァースカヤ)。後日、投票所で前川助手に、この某キュウ舎の助手の驚きを伝えると、「1週前の追い切りでも、そんな感じで走ってましたよ」と涼しい顔だった。POGでも人気を集めたように、簡単に言えば「生まれも育ちも文句なしの一頭」。このエリート候補生がどのように成長し、クラシックロードを歩んでいくのか。楽しみにしている人も多いことだろう。

 

 ただ、誤解されないよう伝えておきたいのは、角居キュウ舎も恵まれたポジションでスタートしたわけではないことだ。開業当初の馬質は決して高くはなかったが、そんな中でも、一つひとつ実績を積み上げることで、壁を乗り越え、信頼を勝ち取り、現在の地位を築き上げたのだ。

 そう、指をくわえて「時代が悪い」と嘆いても何も変わらない。それは競馬も現実の世界も同じことだ。苦労して今の地位にのし上がった角居キュウ舎。これを負かすというモチベーションが新しい時代をつくる原動力にもなる。そうした「新しい力」が生まれることを期待せずにはいられない。

 

◆注目の新馬が登場! 7月15・16日の注目馬情報

注目ランクB
角居 厩舎
ヘンリーバローズ
※中京6-5R・2歳新馬・芝2000mに出走予定

コレは角居厩舎にあって「バケモノ級かもしれない」という評判が立っている馬。先週、川田が乗った追い切りでも格上馬を全く問題にしない動きを披露しており、どうやら本物のようだ。早くもクラシックの声が漏れ聞こえるほどの大器。果たしてどんな競馬を見せるのか、楽しみは尽きない。
なお、このレースは他にも池江寿厩舎のイイ馬も登場する予定とのこと。来年を占う注目の新馬戦になるかもしれない。

 

netkeiba.comダービージョッキー大西直宏 騎手の視点